

長野県議会で高見沢敏光がおこなった定例会・代表質問・一般質問の内容を掲載。
平成18年2月定例会・代表質問・一般質問
代表質問にあたって
志昂会の高見沢敏光です。志昂会を代表して代表質問をいたします。
飯山市及び栄村など県北部を中心に、過去に例を見ない記録的な豪雪により、除雪による死亡事故や家屋の倒壊など甚大な被害を及ぼしました。亡くなられた方には心からご冥福を申し上げるものであります。また被災者の皆様にもお見舞いを申し上げるものであります。
志昂会では1月8日に豪雪の情況をいち早く現地調査を致しました。想像を絶する情況を目の当たりに見て、早急に支援対策を講じるべきと土木住宅・農政林務・生活環境の各委員を通じて支援を要求しました。
県では「長野県豪雪対策本部」を設置され、災害救助法を適用するなど豪雪対策支援にご努力いただいていますことに、感謝申し上げるところであります。しかし、自衛隊の災害派遣要請などにおいて、県は、一旦必要性がないと派遣要請を行うことを断り、深夜になって急遽派遣を自衛隊に求めたなど、長野県の危機管理体制の欠如と思えるような、初期対応の判断が遅れたことにより、豪雪に悩む住民の皆さんの不安を一層助長させたことは、あってはならないミスというより、危機管理体制のあり方そのものを疑わざるを得ません。幸い自衛隊の先遣隊の報告により出動態勢が出来ていたため、県が未明に要請したにもかかわらず、翌日の災害派遣の出動が得られたことは、被害を最小限に食い止めることにもなり、大事に至らなかったことは県民等しく、安堵の気持ちを持ったところであります。このような県の危機管理の考え方等につきましては、まさに豪雪に悩む飯山市で奮闘されご苦労頂いている、同僚・宮本議員によって後日県の考え方を質問する予定になっていますので、今回は指摘だけ致しておきます。
田中知事は80万余の圧倒的な県民の支持を得て当選されましてから、早いものでこの夏には改選の時期を迎えております。4年前、県民の多くは知事の県民視点からの改革を期待されたものであり、当時としては県民が改革に向けた思いからの選択は、あるいは間違いではなかったとも思われます。
しかし、その期待した改革は県民の意思と大きくかけ離れ、自分中心のパフォーマンス改革に、県民は振り回された4年間であったと感じ、今、後悔されている県民の皆さんは多いと思われます。
田中知事は改革の名の下に、県政全般にわたり施策や組織など、めまぐるしく変えてこられました。その功罪をと問われた場合、やはり罪のほうが多いですといわざるを得ない状況であります。
知事は盛んに、「コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命」ですとか、期限付き任用職員の募集でも「革命の同志」を求めるというように、「革命」という言葉をよく使います。社会のありようを根本から見直すといった意味で使っていると考えますが、辞書によれば、「革命」とは、天命が改まって、王朝が交代をすることがもともとの意味で、転じて、政権交代等を指すこともあります。
大きな時代変化の中で、「革命」とも言える田中県政の登場から5年、財政問題、職員の意識をはじめことあるごとに、前県政の負の遺産を強調していますが、2期目の田中知事が現在問われているのは、前県政から引き継いだプラスもマイナスも含めたこの長野県を知事としてどう運営しているかのあなた自身の県政運営能力であります。
仮に今時点で、職員の意識が変わっていないと批判するなら、それはあなた自身の政策運営能力への疑問符なのです。
あるべき社会の姿を描き、その実現策を職員も議会も市町村も排除することなく、県民全ての皆さんの声に、謙虚に耳を傾け、共に考えるという地道な努力なくして改革は達成できないのです。 「革命」を声高に叫ぶだけのときは終わり、何をどう改革するのか、何をどう改革したのか、成果を示すことを求められているのです。
昨日田中知事は今後も県政改革が必要と答弁され、今後の政権運営に意欲を示されました。そこで、田中知事が県民の皆さんに県政を改革するとして、お約束してきた施策について、本当に県民のための県民益となった施策であったのか、田中県政の5年間を振り返りながら、いくつか検証を含め知事及び理事者側の見解をお伺い致します。
1:田中県政の5年間を振り返って
知事は財政再建を掲げ、財政再建推進プログラムに基づき、県の起債・借金を減らそうとしてきました。財政再建団体への転落回避のためには、誰が知事であろうが具体的な選択肢は限られており、当たり前のことであり、結果を自慢することではないと思います。
借金を減らしてきたと言われています。その努力は一定程度評価するとしても、それは、返済する起債額よりも発行する起債額を少なくしてきただけであります。常に財政再建団体への転落と危機感をあおり、事業を次々に切り、とうとう県予算は5年連続のマイナス予算となってきました。本当の財政改革とは、歳出削減とともに、歳入を増やす努力をしなければなりません。現在長野県で行われている財政再建は単なる縮小均衡に過ぎません。企業が倒産状態又は倒産の危機から再建を果たすためには、コスト削減を徹底的に行うとともに、新たな収入を確保し企業の体力をつけて、蓄積した借金を返していかなければなりません。
ところが現在の長野県は、単に借金を返すために目先のことを追うだけで、いかに県の産業の体力をつけるか、という努力を怠ってきています。将来への投資とも呼べる産業振興への投資を怠ってきたのです。まさに知事が提案説明でお示しになられたように、「行政執行が結果として無定見であったことのツケ」を、知事自身が現在・未来に渡る県民に大きなツケを与えたことになります。このツケは、昨年発表された内閣府の「県民経済計算年報」によれば、最近の長野県の実質経済成長率は、平成12年から平成13年の伸びが全国平均マイナス 1.57%に対して、長野県は実にマイナス3.24%、平成13年から平成14年の伸びは、全国平均がプラス0.57%に対して、長野県がマイナス 2.02%となっており、成長率は全国で下から3番目に低い数字となって表れています。このことは、いかに長野県では、県財政のマイナスが続き、産業政策が行われずに、経済活動が縮小してきたかを端的に表していると考えます。
この他にも長野県経済がいかに疲弊してきているかを示す数値をいくつか紹介したいと思います。平成15年度の1人当たり県民所得は、273万7千円で、対全国比は94.7%です。平成12年度には全国比101.3%であった県民所得がその後毎年大きなマイナスを続け、平成13年度以降、97.3%、 95.3%、94.7%と大きく低下をしてきています。
この間長野県の人口は減っていたにも関わらず、逆に全国の人口はまだ増え続 けていました。かつては、全国平均以上であった長野県の1人当たり県民所得 が、今では平均以下になっています。
工場立地動向を見ますと、平成12年全国8位、平成13年全国6位であった長野県内への工場立地件数が、平成14年には17位と落ち込み、以後平成15年20位、平成16年14位と惨憺たる結果となっています。
我が県の基幹産業であるものづくりについてみると、平成16年の製造品出荷額 は、約6兆300億円です。これは、ピークであった平成12年度と比較すると、 製造品出荷額は86%、従業員数は88%、事業所数は実に80%までに落ちています。
以上長野県の現在の実態を表す数値を紹介しましたが、由々しき事態です。
まず前県政から中枢におられ、田中県政の歳入歳出の管理をする会計機関の立場から、青山出納長はどのように感じておられるかお伺いいたします。
次に知事にお尋ねします。あなたは、3×3での産業おこしをずっと言ってこられましたが、いま紹介した数値を聞いて、知事としての責任をどうお考えになりますか。財政改革が成果を生んでいるとPRをされていますが、単に起債残高が減少したということでなく、長野県の財政、長野県の産業をどう立て直したのかを説明して下さい。そして、今後財政改革をどう進め、どう長野県を立て直そうとされるのか方針をお尋ねします。
知事は全ての案件を自らが査定し判断をしてこられました。今まで部長課長の段階で決済されていたものまで、知事自ら事業の全体を把握することで、事務及び事業の効率化を図るとしてきました。
県のような大きな組織では、信頼関係のもとに政策判断の重要性に応じて通常、部長、課長、係長とそれぞれのポストに応じて、判断が任せられるべきです。全てを知事へ報告し、知事のお伺いを立てなければ事務が進まないでは、大きな組織は当然機能不全に陥り、スピードは落ち、多くの弊害が生じてきます。
時代の流れが、地方分権が進み、国から県へ、県から市町村へとより住民に近いところで政策判断が行なわれ、事業が実施されようとしている時代に、長野県だけは田中知事就任以来、時代に逆行するかのように、知事への中央集権化が加速度的に進められ、その結果として多くの問題が生じています。
総務委員会等の資料によれば、男女共同参画審議会と人間尊重推進委員会は、昨年2月に発足させるために、一昨年秋に委員を公募し、担当課では選考を行なっていながら、知事の了解が得られず、半年以上も委員会が開催されない異常な状態にありました。地方精神保健福祉審議会の委員も公募を実施し、面接を実施したものの、知事の了解が得られずに、委員の決定が非常に遅れたようです。審議会委員の人選、講演会等の講師の人選も全て知事の了解がなければできないこととなっており、そのため審議会の開催、事業の実施の遅れが恒常化しています。先ほど異常な状態と申し上げましたが、異常な状態が通常の状態になってしまっていることが大きな問題であります。
男女共同参画審議会の公募委員に選ばれ、人間尊重推進委員にも応募した長野市の主婦は、「これで県民参加の県政と言われても(と苦言を呈しながら)・・・。意欲をそがれた」とコメントしています。県の目に見える損出にはなりませんが、県民の意欲をそぐ非常に残念な事例であります。
また、一方で、知事の判断の遅れから県が、つまり県民が大きな損出を被っている問題も沢山あります。
知事のダムなし宣言以来、その代替案が示されないまま今日に至っています。そのことによって、淺川の河川整備計画に見られるように、国の認可が得られない現実味のない整備計画のため、ようやく踏み切った浅川河川整備事業も国の補助金も得られず、その事業費のほとんどを県単独事業として施行しなければならない情況であることはご存知の通りであります。ちなみに平成16年度から来年度の当初予算額において、計画された事業費約24億円のうち本来であれば12 億円の国庫補助金が得られるはずが5億円だけで、この3年間で7億円も県費を余分に支出したことになります。
阿智村に計画されていた県の安定型産業廃棄物処分場も、予定地周辺のインフラ整備を含め約50億円以上もかけたと言われています。その上で長野県の廃棄物処理の将来計画も示さないまま中止をし、更に決断をしないで、いたずらに事業を遅らせた為、ふくらんだ事業団の借入金を、県が15億円も肩代わりするとしています。このように県財政計画を進めていながら、財政難に陥る県財政を逆に自ら圧迫していることが実態であり、知事の決済が得られないまま、事業が先送りされている事業も多く、市町村の混乱や国との信頼関係を損ねてしまっています。
更に知事は一般職にはない高度な専門的知識を持つ人材として、特定任期付職員を多数採用しています。専門的知識と経験を生かした部署への配置面から見ると、採用時に県が求めていた専門部署に配置しておらず、明らかに専門性が生かされていないケースが多く見られ、その必要性があったのか疑問に思えます。本年2月末までに述べ25名・約3億5千万円が支給されています。全ての特定任期付職員を否定するものではありませんが、財政再建を進めようとしている県として、優秀な職員の活用で十分やってこれたのではないかと考えます。
そこで、このような県民益を損ねる県政運営の反省をどう捉えておられるか。田中知事のご見解をお伺いいたします。
特定任期付職員について再応募を合わせて、県が採用してから2年間がたとうとしているが、具体的な成果あったのか。それらのことは、県職員では出来なかったことか。
更にコンシェルジュ等に立った部課長の数とその勤務時間の給与総額を計算するといくらになるか。その金額に値する成果が得られたのか。また、通常業務にどのようにいかされてきているのか。もし、経験させなかったらどのような問題がおきたのか。経営戦略局長にお伺いいたします。
2:少子化対策について
次に知事は18年度施策方針の大きな方向として、「少子高齢化社会を支える総合愛情産業を目指します。」と掲げ、(1)経済、福祉、医療などの社会システムを中心に変えていきます。また、(2)付加価値の高い産業を地域から育てていきます。と少子高齢化社会に向けた積極的と思える施策を掲げています。また、その一方「財政再建に向けて更に財政改革を推進します。」と長野県の将来に向けて2つの柱を掲げました。それらについていくつか質問を致します。
先に、2005年1年間の県人口は、8,264人減って219万4,899人となり、4年連続減少と発表されました。2035年には県人口は約181万人余まで減少するとの長期見通しが出されております。田中知事も各県知事と一緒に猪口少子化担当大臣と意見交換を行ない、子育て支援の推進を求めたようですが、急激な人口の減少は、社会の活力を低下させるとともに、年金問題、雇用問題に代表される現行の制度は、人口増加時代に適応した制度であることから、新たな時代に適応した経済社会システムの構築が必要になります。これは、ひとり、県だけで対応できる問題ではなく、広く経済界、労働界にも英知と協力を求めなければできない大きな問題であります。
少子化対策については、我が会派の保科会長が、昨年9月定例会で一般質問をしました。その際、県は子育て支援と少子化対策は別だという考え方のようでしたが、子育て支援も少子化対策の重要な一つであります。県においてもその重要性を十分認識されて、新年度予算編成を行なわれたと思いますが、乳幼児外来診療の補助対象年齢の引き上げなど否定するものではありませんが、単なる場当たり的に助成制度を事業化させただけで、抜本的解決に向けてには疑問であります。
今後の少子化対策への基本的な考え方と出産後の支援策を中心とした具体的な18年度施策について知事にお尋ねします。
同時に、県内経済界及び労働界あるいは社会福祉協議会等の関係する団体とはどのような連携を取られているのかを知事にお尋ねします。日本や欧州の先進国が少子化に悩む中で、フランスでは「子だくさん社会が」復活しつつあるようです。1人の女性が一生に産む子供の数である合計特殊出生率は、フランスでも戦後ずっと減り続けたが、94年の1.66で底打ちし、昨年には欧州では最高水準の1.94に回復しています。日本の数値は95年の 1.42から2004年1.29へと減り続けています。長野県の状況も同様であります。
少子化対策は、その成果がでるまでに長い期間がかかるため、長期的な視点が必要であり、同時に、単なる金銭的な支援だけでなく、フランスで行なわれているように、働く女性にとって、子育てが負担になりにくい制度、家族生活と職業生活を両立できるような政策を推進する必要があります。国の問題だと決め付けないで長野県としても、子育てを社会全体で行なう仕組みを構築していく必要があります。それは、単なる少子化対策だけでなく、男女共同参画社会の構築の問題とも大きく関係をしてきます。
そこで、庁内の少子化プロジェクトの責任者でもある副知事にお尋ねします。 現在、常に部長会議に出席し、知事と同じテーブルに着く者の中に女性職員はいるでしょうか。また、県庁の部課長の中に、部長級課長級といったラインでない者は除きますが、何人の女性の課長、部長がいるのでしょうか。
(平成18年度の少子化対策に私は納得できません。県が本当に少子化という問題を真剣に考えているのか疑問であります。)少子化対策も庁内プロジェクトのみで内々の検討をしているだけで、経済界や労働界を一緒に巻き込んでスタートしなければ実があがりません。
知事は就任以来、男女共同参画の推進を言われてきましたが、県の政策決定を行なう、課長、部長の中に「2名」しか女性職員がいないことは、誠に残念であります。知事に申し上げます。「隗より始めよ」という諺があります。まず県庁からしっかりと対応をする必要があります。
長野県の女性教員の比率は小学校では55%、中学校では30%を超えているものの、女性の小学校長の比率は、8.1%で全国46位、中学校長は0%で全国最下位であります。岩手県や富山県、広島県のように、女性校長比率がほぼ半数の県もあります。
県職員の女性管理職の状況も全国を下回っています。(H17年4月1日現在 全国平均4.8%、長野県4.3%)
女性が生き生きと仕事と家庭を両立できる社会こそが、少子化を克服できる社会です。県の組織においても、育児をしながら主要なポストに就く女性が増えると、仕事のやり方が変わり、女性は時間のやりくりがうまいので、効率性や生産性が上がることも考えられます。また、女性が政策決定、政策判断の権限を持つ部課長に就くことにより、県の行政運営はもっと県民の視点に近いものとなっていくと考えます。県が新たに男女共同参画推進に向けて、行動計画を策定し、実効性のある施策を進めるとしていますが、具体的に何をどのように進められていくのか。重点項目は何か企画局長にお伺いいたします。
県職員の女性管理職の状況、小中学校の女性の学校長の状況が、どうしてこういう状況にあるのか、なぜ改善をされないのか県庁内で議論を深めるべきでありましょう。本当に真摯な改善の努力が求められていますが、合わせて経営戦略局長及び教育委員長に、改善策がおありかお伺いいたします。
3:市町村合併の反省と今後の支援策等について
平成の大合併により、ここ2年余りで、長野県の市町村数は、120から81と大きく減少しました。この間、知事の考え方は大きく揺れ、当初は、市町村の住民の皆さんの判断に任せるとしていたものが、合併への反対の姿勢を強めながら、ときには、合併問題で大きく揺れている村へ出かけ、自立への講演会を行なってきました。
私は、一政治家としての田中康夫氏の市町村合併への姿勢にとやかく言うつもりはありません。しかし、市町村合併の問題は、住民にとって将来を左右する大きな問題であります。長野県知事として市町村合併に対してきちんとした考え方を明示し、一旦明らかにした以上は約束したことは守り、実現のために県として最大限の努力と、市町村自治を尊重しつつも、必要なリーダーシップを発揮していくべきと考えます。
先日、旧山口村の皆さんが萩原議長へ合併後の様子を報告においでになりました。新たな門出を祝福して、すっきりと送り出してやれなかったことは残念でしたが、皆さん合併してよかった、との報告を聞き、ようやく胸のつかえがおりた気がしました。
ところで、知事は、合併後も旧山口村の皆さんのために、長野県として支援をするという趣旨のことを以前発言されておりますが、合併後、どのような支援を行なわれたかお尋ねします。
私は、例え小さな町村であっても、自立してやっていけるならそれに越したことはないと思います。しかしながら、昨年の国勢調査結果によると、県下の 1000人未満の町村は4団体、1000人以上5000人未満の町村が20団体となっております。国が良好な住民サービスできる最小団体の人口を1万人と示されました。基準とされた1万人規模に満たない、1万人以下の町村は、半数以上の43団体となっています。これらの町村は地方交付税が将来的にも減少が予想される中で、自立する町村の住民の皆さんも、負担の増加やサービスの廃止又は水準の低下といった苦渋の選択を受け入れざるを得ない状況にあります。このため、一旦自立を選択しながら、今になって合併に向けての動きをしている町村もあります。もっと県が客観的な情報を提供して、必要なリーダーシップを発揮していたら、と残念であります。
合併を受け入れる側の市や町にとっても、合併は必ずしも、プラスの場合だけではありません。むしろ、累積債務の引継ぎ、利用率が低い公共施設の維持・管理経費の増、老齢人口の増加による社会福祉経費の増加、面積増による建設、補修すべき道路の増加等々財政面からみるとマイナス要素が多い場合の方が多いかもしれません。それでも、地域の中核市あるいは隣接する町村が合併を受け入れるのは、損得を抜きにして、同じ地域に暮らすものとして、ともに支え合おうという崇高な思いからであります。
県としては、今後合併を希望する町村及びそれを受け入れる市および町村に対してどのような支援を行なっていくのかお尋ねします。
また、自立をすると決意した小規模町村を支援するとしてきましたが、具体策がみえません。どのように支援を行なうのでしょうか。
財政的支援の場合はその財源の根拠は何か。 また、市町村が抱える課題を何か。そのための県としての役割と対応策を持っているのか知事にお尋ねいたします。
4:長野県の目指す教育とは
教育の問題は、国家百年の計の根本にも当たる重要な問題であります。人が地域を支え、産業を支え、そして、社会を形成していきます。人づくりが今後の長野県の発展を左右すると言っても過言ではありません。ライブドアの問題に見られるように「金儲け至上主義」が横行し、「勝ち組負け組み」という言葉に代表されるように所得格差が広がり、小中学校での給食費等の免除、高校の授業料の滞納等が急増する中で、子供達が将来に夢を持てる、元気を与えられる教育環境を整備することは、私たちの大人の義務であります。
そこで、教育委員長に伺います。長野県の目指す教育とは何か、 また、長野県の教育に深く関わってきた信濃教育会が、果たしてきた役割をどう評価されているのか。
次に近頃県教育委員会は、来年度からの教員の信濃教育会に対する派遣を、全面的に廃止することを通告しましたが、なぜ突然とも思える派遣の取り止めを決定したのでしょうか。その理由と経過をお尋ねします。
また、今回の内地留学方針について、何故、信濃教育会だけがゼロになったのか。お伺いいたします。
また、この決定に当たって通告前に信濃教育会とは話し合いの機会を持たれたのでしょうか。間もなく新年度という時機に、問答無用の一方的な通告では、事業に支障が生じ、納得できないことは最もであると思います。
県教育委員会は何故12月に募集したのか。その際の募集要項はどのような内容であったのか。
これまで信濃教育会が担ってきた研修機能をどう代替させるのでしょうか。教育委員長にお伺いいたします。
更に、昨日松田教育委員長は独立した行政委員会として、確固たる考えを示すべきと言う質問に対し、委員会は合議制であるためと、明確なお答えがありませんでしたが、丸山教育長は同じ委員会の委員の一人として、見解をお伺いいたします。
県教育委員会が高等学校改革プラン作成の基礎資料として採用した、15歳人口の減少や県財政の窮迫に伴い、県立高校がこのままの状況で存続できないことは、多くの県民が理解をしてくれていると思います。
県内4通学区の高校改革プラン推進委員会は、この1月下旬から2月上旬にかけて報告書を提出しました。多いところでは19回にも及ぶ委員会の開催を踏まえての報告であり、それらを踏まえ県教育委員会は、各推進委員会の努力を最大限尊重していくと、教育長及び教育委員長はすでに答弁されてきておられますが、合わせて地域住民の方々や学校関係者の意見を、実施計画に反映をさせていく重い責任を負っているということを認識頂きたいと思います。
各推進員会の報告は、教育委員会が昨年6月に示した「たたき台」とは異なっている部分が多数あります。また、現在県内8地区で実施している説明会でも、地域の住民の皆さんや、現場の先生方から多くの異論が出されています。県民が県教委へ寄せた470件の意見のうち、高校再編に賛成が22件、反対が40件であり、個別の高校の統合反対し存続要望は363件であったとのことです。
私はこのような情況の中で、高校を支える地域の皆さんの合意ができないまま、平成19年度から新たな高校の配置を行なうという、現在の再編実施方針はあまりにも拙速であり、容認できないと考えます。
そこで、教育委員長にお尋ねします。県教育委員会が予定している平成19年度からの、全県一斉の再編実施を、あくまで押し通すのか、変更意思はないのか、お尋ね致します。
また、もし、変更する意思がないとするならば、県教委の方針とは異なる、これだけ多くの県民からの意見を、わずか1ヶ月余りでどう真摯に受け止め、どのように計画に反映していくのかをお尋ねします。
残念ながら、教育委員長の答弁を伺っても、昨年3月29日に長野県高等学校改革プラン検討委員会が報告書を提出して以来の、教育委員会の対応は、議論の中身よりも、期限ありきの姿勢であるように思わずにはいられません。
教育委員会としては、一定の時間をかけてきたのかもしれませんが、実質県民がこの問題についての議論に加わってきたのは、高校改革プラン推進委員会の議論が始まって以来の僅か半年足らずであります。これで、長野県の高校の将来の配置を検討し、地域の理解を得ろということは、あまりにも乱暴ではないでしょうか。問われているのは、教育委員会事務局が掛けた時間の長さではなく、県民が関わった議論の中身なのであります。
代表質問でありますので、地域の問題はあえて触れていませんが、一例として第二通学区の高校入学志願予定者数調査で、多部制・単位制への転換が予定されている野沢南高校の、本年度志願予定者が激減していたことは、対象校のみならず地域全体の理解が得られていない中で、再編を控えた状況が受験生や父兄等の不安に追い討ちをかけている様子を浮かび上がらせています。
田中知事、教育委員会では県内8箇所で説明会が行われてきました。もし、この説明会が地域や現場の声を聞く場でなく、教育委員会が自ら設定した期限に実施するための説明会、つまり行政の側の言い訳づくりの場であるとしたら、非常に残念なことです。それは、田中知事、あなたがその事を否定して知事になった行政の手法を、5年を経て、自らが行っていることに他なりません。
田中知事は提案説明において、県民が大きな問題とし不安に感じている、この高校教育改革問題には、余り考えを示しておりませんでしたが、唯一「より地域の実情にあった高校づくりに取り組んでいくことを願っています。」と触れています。
知事としてこの教育という長野県にとって重い、本当に重い問題に対して県民の声を真摯に受け止め、平成19年度に計画されている現在の高校再配置の実施を延期するべきと、教育委員会に意見を述べる考えはありませんか。知事にお伺いいたします。
長野県高等学校改革プラン検討委員会が昨年3月29日に提出した報告書の最後にこう書かれています。
「高校総数の縮小を実施した場合、それが当該地域の衰退や青少年教育の後退にならないためにはどのような知恵が必要か、ということが一貫しての関心事でした。本検討委員会の最終報告を踏まえ、青少年の夢や希望の実現を後押しする青少年教育の体系が、長期的ビジョンを基礎につくられることを願ってやみません。」と締めくっています。
教育長にお尋ねします。仮に、今年度中に高校再配置の実施プランを決定するとしたなら、長野県高等学校改革プラン検討委員会が提言した、今申し上げた点、(1)高校総数の縮小による当該地域の衰退や青少年教育の後退にならないためには必要な知恵、(2)本検討委員会の最終報告を踏まえ、青少年の夢や希望の実現を後押しする青少年教育の体系が長期的ビジョンを基礎につくられることを切望するという点について、報告を受けて約1年がたとうとしています。教育委員会事務局としてはどのように検討され、進捗状況はどうなのかお尋ねします。
次に、教育委員長に私学振興についてお尋ねします。現在県立高校の再編問題が議論をされていますが、私はその視点に私学を含めての再配置をいかにするか、という大事な視点が欠けているように思います。県の組織改正でこれまで、総務部に置かれていた私学振興の所管係を教育委員会へ移管しています。私立高校を含めた県立高校の再配置を検討されたのでしょうか。魅力ある高校づくりを推進するためには、私立学校振興策も必要であり、私立高校を含めた高校改革をするべきではないでしょうか。そこで高校再編の問題が私立高校を含めての、長野県高校全体の教育をどのように検討をされたのかお伺いいたします。
5:組織再編について
組織再編について質問をします。2月18日付の新聞を見て私は正直驚きました。「組織再編 県、規則改正で4月実施決定」という大きな見出しです。さらに抜本的な組織再編を行うため、継続審査となっている関係条例改正案を17日付けで取り下げを決定したということです。
これまで時間をかけて、曲がりなりにも職員を巻き込み議論し、地域や市町村へも、そして県議会へも説明を行うという経過を踏まえて提案された条例案を取り下げ、知事自身が部長会議で指摘しているように、「私と澤田の二人が、朝 気がついてメモをして作ったというものではなく、12月議会の無念さの中から、じゃ具体的にどうしていくのか、法律に抵触しない抜け道を作ろうとういうのではなく、限られた人員配置の中でどうしようかということで若手の課長の人たちが具体的に持ってきてくれたもの。」といっているように、真意は計り知れませんが、職員が考えて持ってきたものとして段階的議論もしないで、いきなり部長会議に諮って決定しています。
このように組織再編を条例によらず規則で行うことは、決定過程も含め大問題であると考えます。確かに 従前は、法令等の制約や国の関与を避けるため条例を改正せずに局の設置等を行ってきましが、現行の法令下ではその問題もなく、知事の直下の組織は条例で定めることとされておることは、知事を始め部局長はご承知のはずであります。したがって危機管理室を局にすること、企画局の拡充、農政部・林務部の縮小などは現行の条例で定める守備範囲を大きく変えるものであり、当然条例改正が必要ではないかと考えます。
そればかりか本県の重要な基幹産業である農林業を今回の改正案で、より指導育成ができるといえるのか、また壊されただけで終わってしまうのではないかと大いに疑問であります。
しかも、部長会議での議論では、青山出納長は明確に、提案している条例との整合性、条例違反の可能性を指摘しています。そこで、青山出納長に部長会議で発言された真意についてお尋ねいたします。
次に知事にお尋ねします。4月に組織規則で予定されているという組織再編は、非常に大規模なものです。いってみれば、戦後県の組織ができて以来最も大きな組織再編といっても過言ではないかと思います。一部の県職員だけではなく県職員、市町村、県民、そして県議会とのどのような議論を踏まえて、行われるのでしょうか。また、組織規則で再編ができるとのことですが、私にはそのように思えません。特に、農政部、林務部は大きく分割されて、経営戦略局、生活環境部、企画局、商工部等へ再編されることのようですが、条例に掲げている事務の規程に反しないのか、どのような法的な検討をされたのか、特に、農政部、林務部については、どのような解釈で業務を他の部局へ持っていくことができるのか、具体的に説明を求めます。
大規模な組織再編は、当初予算の編成とともに、今後のあるべき長野県を実現するために行われなければなりません。12月21日の各部局からの予算要求時には再編案は示さないで、知事査定直前に再編案を提示することは、県民のために知恵を絞り予算要求した県職員の気持ちをないがしろにするものであり、信頼関係はゼロであります。長野県の将来ビジョンなくして、思いつきのような組織再編を行われても迷惑を被るのは、最終的に県民の皆さんです。農政部は、僅か2課に縮小されます。田中知事あなたは、長野県農業をどう考えているのですか。農業は長野県の基幹産業の一つであり、全国で一番多くの農家戸数を抱え、こうした農家の皆さんの勤勉な努力と汗、そして豊かな信州の大地が生み出す
(1)農産物の販売だけを、今後商工部の一部に移管して本当に信州ブランドとして販売、発展させていくことができるのですか。
(2)関係するJAを始め関係機関との連携はどうなるのでしょうか。
(3)国との連携はどうなるのでしょうか。
(4)販売は商工部、生産は農政部そのような形で本当に一体的な、トータルな農業振興ができるのでしょうか。
(5)林務部も2課に再編されます。田中知事あなたが推進してきた森林整備はどうなるのですか。
農業・林業・環境などはそれぞれの立場は、相反しています。環境という視点は確かに重要になっていますが、あくまでも農業は基本的には生産の場です。林業も最終的には木が売れなければ長期的・継続的な森林整備は成り立ちません。こうした生産部門と規制部門を衛生部一つにまとめ所管することになると、チェック機能が働かなくなります。場合によっては、中途半端な妥協に終ってしまいます。行政の枠組みの中でのせめぎあいは必要であり、県民の利益の観点からの、生産と規制などの調整は行政が行うべきことであります。
知事にお尋ねします。どのような長野県づくりを行うために、今回の組織再編を行われるのでしょうか。
また、そのあるべき長野県像というものは、少なくても県職員、そして県民のみなさんと共有されていなければ、再編後の組織は機能しません。あなたは、これから語られる将来の長野県像というものを職員、県民の皆さんと共有できていると考えていますか。明確なご答弁を求めます。
次に組織再編を所管する経営戦略局長にお尋ねします。あなたは、組織再編の責任者として、今回の組織再編の案について、部長会議の前に、提案者と十分な議論を行いましたか。その議論を踏まえてどのような指示をしましたか。
私は、組織再編を行う場合の視点として、県民にとって利益があるか、県の行政運営が効率的になるかが、十分検討されるべき視点であると考えております。今回の組織再編で、農政部、林務部の業務はいくつかの部へ分断をされますが、県民や関係団体へのワンストップサービスが損なわれる可能性があります。この点についてどう対応されますか。また、県行政はどのように効率化するのでしょうか。
さらに、現地機関の再編はどうなるのでしょうか。大規模な再編が必要となります。そして、そうした再編を行うためには、小さな話しからすれば、看板から、様々な印刷物まで、作り直し、関係機関へ通知をしなければならないと思いますが、そうした費用は現在提出されている予算案のどこに、いくら計上をされているのでしょうか。
また、既に提出されている予算案と組織再編とはどのような関係になるのでしょうか。
少なくても、各委員会へは、組織再編前と後で、現在提案されている予算がどう組み替えられるのかが明確に分かる資料は提出されるべきものと考えますが、提出する意思はありますか。
青山出納長にお尋ねいたします。議会が法律上権限あるものとして予算に関与できるのは、款・項についてであります。したがって予算の款・項は議決科目であるわけであります。今定例会で提案されている予算は、あくまでも規則改正前の従前の組織条例に基づくものであり、仮に予算が議決されたとします。その後に農政部及び林務部の予算が衛生部や他の部局に移管され、そのまま予算が執行された場合、当然ながら農政部及び林務部の款・項の予算が、衛生部他の部局で執行されることになります。その行為は議会の議決を要することなく、執行されることになります。これは自治法違反となり予算執行できないことになると考えられますが、出納長の見解をお伺いいたします。
知事は、知事提案説明で、何箇所も、地方自治のあり方について、「従来型の、ピラミッド型、垂直補完的自治から、未来志向の水平補完的自治へと」転換する必要性を指摘しています。昨日以来の答弁の中でも多く引用されていました。 水平補完的自治とは、県と市町村が上下の関係ではなく、ともに長野県という地域づくりを担う者として、お互いを尊重、信頼し、連携、協働していく自治のあり方と議会も県職員は理解していると思います。
しかしながら、2月県議会に提案されている「廃棄物条例案」は、市町村長の度重なる内容への修正意見に対しても、知事は内容を修正もせず、知事の関与を現在よりも強めようとしています。また、コモンズ支援金の審査から市町村長を排除するというように、提案説明で言っていることと、実態として行っていることは、まったく正反対であります。
知事は、地方分権の推進において、地方への権限、財源の移譲が進まないのは、国が地方自治体を信用していないと批判されてきていますが、知事自身は市町村長を信頼していないことになります。
提案説明のとおり、市町村長を信頼し、県から市町村への権限委譲を進める気はあるのでしょうか。知事にお伺いいたします。
岩手県では、市町村と協働して、権限、職員、予算の3点セットで県から市町村へ権限委譲を進めています。これこそが、知事の指摘する水平補完型自治ではありませんか。知事は、水平補完型自治を進めるために、市町村長を信頼して、権限と職員、予算を移譲する考えはないのでしょうか。
また、知事は、提案説明において、「縦割り型組織の弊害除去」、「地域主権」を目指して可能な限りの組織改正を行うことと致しました。(P47)と説明をしていますが、「縦割り型組織の弊害除去」、「地域主権」のいずれを実現するためにも、人事、予算の権限を適切に部長、地方事務所長等へ任せる、組織内の権限委譲を行わなければ、実現できるものではありません。
全てを知事が判断するのではなく、市町村長へ権限委譲を行うとともに、地方事務所長へ予算、人事の権限をきちんと委譲し、地域のことは地域で判断し、実施することができるようにする考えはないのでしょうか。それぞれ知事に御所見をお伺いいたします。
6:田中知事の政治姿勢について
田中知事の政治姿勢についていくつか検証してみます。県の当初予算は、5年連続のマイナス編成になります。国の財政改革見直しに伴い、県の財政状況が厳しい中では理解できないこともありませんが、大切なのは、限られた予算を県民のために、いかに効率的にその効果を何倍にもするように活用することであります。
そのためには、県は施行にあたって全てを県だけで実施するのではなく、事業に関係する多くの団体の理解を得て、連携して事業を実施することが大切です。
農産物では、JAが中心となって育ててきた信州牛という立派なブランドがあるにもかかわらず、信濃牛という独自ブランドをわざわざ創り、温泉についても一昨年の温泉問題を契機に、新たに県の温泉協会とは袂を分かち、県独自の認定制度を作っています。県外から見た場合に二つのブランド、二つの認定制度が並立している状況は、誠に不思議な状況であり、マイナス以外のなにものでもありません。
財政状況が厳しくパイを増やせない状況の中で、経常収支比率は高いままであり、県が裁量の余地がある予算は1割程度の状況にあります。そのような中で、限られた予算から数倍する効果を出していくためには、市町村、関係する団体と連携をしていくことが不可欠であります。「コモンズ支援金」の選定方法変更に見られるように、「地域枠」の選定委員会から市町村長らの除外を、当の市町村長らに何の連絡もなく変更をしてしまう手法は強権政治そのものであります。なぜ、地域の実情を一番知っている市町村長をはずすのか。公平性が損なわれるとの理由であると聞きますが、今年度途中に木製ガードレールを無理やりこの制度で実施しようとした県の関与の方が、このコモンズ支援金制度の目的にそぐわないと考えます。
知事は県と市町村の関係を、これまでのピラミッド型でなく、水平型の関係と説明をしています。であるならば、なぜ市町村の意見を尊重しないのでしょうか。
問答無用の従うか従わないかの関係でなく、協働が必要であります。知事は、むしろ、これまでの考えを改め、他者の意見にも耳を傾け、信頼関係を構築し、連携をしていくべきと考えます。
いっそのこと、来年度のこの事業の実施に当たっては、10億円全額を地方事務所へ配分して、本庁は、いや知事は口を出さずに、知事が目指した地域本部長である地方事務所長と市町村長そして住民の代表からなる選定委員会に任せてはどうでしょうか。
知事が尊敬されている宇沢弘文氏は『社会的共通資本は決して国家の統治機構の一部として官僚的に管理されたり、また利潤追求の対象として市場的な条件に左右されてはならない。』と提言しています。改革を進めるためには、宇沢氏も求めているように、「基本構想」を基に、各 課題解決のためのプロセスを県民参加のもとに構築すべきと考えます。県民の不安をあおり問題提起しただけで、後は何も行われていない現状は、問題だと思います。しっかりした基本計画を立て計画に基づいた施策運営が、今求められているのです。
今回提案されている減税案も全く理解が出来ません。財政改革を進める中で、県民の多くに我慢と犠牲をお願いしておきながら、方や県庁内や市町村とも議論を深めないまま、不公平と思われる減税案を強行しようとしている。また公平な税の課税の精神から見ても納得できるものではありません。個々の減税案を見ても減税というより知事が廃止してきた補助金政策を、減税におき替えたものに過ぎない内容であり、逆に分かりにくい公平性を欠いた構図となっています。しかも県の方針に従わなければ減税の対象にならないなど、異常な圧力をかけ我が意向に同意できない輩は、すべて排除するぞという強権政治そのものの手法はやるべきでないと考えます。
今回の減税案も含め予算案にも見られるが、この5年間の知事の施策は、各プロセスを踏まない上に、やはり将来ビジョンもないまま突然単発的に発表し、 1〜2年後には事業もなくなってしまう例が多くありました。場当たり的な県政運営は、市町村のまちづくりや県民のあらゆる諸活動に影響するものであり、「壊すから創る」と目標を掲げてこられた田中県政は、まさに『壊すから創るでなく、壊すから壊しっぱなし』である5年間であったと言わざるを得ません。もう一度、知事を取り巻く中枢幹部職員が、県民のために勇気ある発言と行動をおこし、県政の悪政を即刻ストップさせるべきことを強く指摘をして、志昂会の代表質問を終わります。
[2006.03.01 更新]

