• 長野県議会で発言している高見沢敏光

  • 定例会・代表質問・一般質問 - 長野県議会議員 高見沢敏光

  • 長野県議会で高見沢敏光がおこなった定例会・代表質問・一般質問の内容を掲載。


平成20年2月定例会・代表質問・一般質問

質問要旨

 村井知事は本定例会冒頭の議案説明において、厳しい財政状況が続く見通しを示されました。その上で20年度当初予算案においては、厳しい財政状況のもと、「選択と集中」により、限られた財源を重点的に配分することにより、中期総合計画の初年度として、計画を着実に推進するための種をまいたところであります。と説明をされました。

どのような財政環境であろうとも、どのような政治的課題があろうとも、今県政に携る全ての関係者は、現在の県民の福祉向上のために、即やらなければならない課題、未来の県民のために、的確な判断をして長い年月をかけながらも、粘り強く施策を推進しなければならない課題など、やらなければならないことと、やるべきことを明確にして県政運営に当たらなければならないものと考えます。

  20年度予算は、「県政が抱える喫緊の課題に迅速かつ的確に対応する。」など、基本的な課題を3点掲げ、厳しい県財政の中での20年度の県政運営を示されました。その基本的な県政運営に基づき2点ほど質問をいたします。

ページ上部へ戻る

1:健康長寿県No.1を目指ざすために、県が進める歯の健康管理の強化について

1−1
 健康長寿県・医療費の最少県と全国に名を知らしめた長野県ですが、依然とその現況を持続していることは、衛生部を中心に県下各市町村で、住民の健康づくりについて熱心な取組みをしている結果であろうと敬意を表します。中期総合計画においても、健康長寿No.1確立への挑戦とテーマを掲げ、「こどもから高齢者まで、全ての世代が生涯にわたって健康で、生き生き生活ができる健康長寿社会の確立を目指す」とされています。衛生部長の議案説明の中にも、一人ひとりの健康増進につながる口腔の健康管理を推進するため、80歳になっても20本以上の歯を保つことを目標とした、「8020運動」の普及啓発に引き続き取り組んでいきます。と掲げられております。

 口腔の健康管理を推進するためには、現在8020運動で進められている諸事業も必要であるとは思うが、口腔の健康管理は、まずむし歯をなくすことではないのでしょうか。私は、12月定例会でフッ化物洗口の取り組みについて、県の考え方を質問しました。フッ化物洗口について先進的な学校等で集団実施している成果は認めているものの、本当にフッ化物洗口の効果について、取り組み状況の答弁を聞く限り、余り理解はされていないように受け止めざるを得ませんでした。衛生部では啓発など歯科保健をより推進していく。教育委員会では、学校歯科医等の指導のもと、安全性などについて保護者に十分説明をし、理解を得て行うこととする。との答弁内容でありました。しかし、20年度予算案の中に、フッ化物洗口に関する事項が、特に見当たらないことは残念であります。啓発等も必要でありますが、今や、むし歯予防を積極的に実践していくべきと考えます。
  そこで今回も引き続いて歯の健康管理について、県の考え方をお尋ねいたします。

 ここで、フッ化物洗口とはどのようなものか、全ての理事者にもご理解いただくために少し触れてみたいと思います。

 フッ化物洗口は、「フッ化物の入った溶液を用いて、一定時間うがいすることにより、虫歯を予防する方法です。ブクブクうがいができ、飲み込まずに吐き出せることを確認して行います。実施方法は簡便で、費用対効果・むし歯予防効果に優れ、集団的に行えることから、公衆歯科衛生的に優れた方法です。4歳から 15歳の間に行うことで、むし歯予防効果としては最大の効果がもたらせます。」この説明文は、社団法人長野県歯科医師会が8020運動推進特別事業の「学校保健室における フッ化物の応用マニュアル」として、平成17年2月に作成されたパンフレットに記載されている内容です。要は歯科医が、指示あるいは処方してくれた溶液を、1週間に1度、30秒〜1分程度口に含みブクブクさせて吐き出すことです。当然ながら誤って飲み込んでも健康に害になる量ではありません。これらのフッ化物の安全性についても、8020運動推進特別事業の一環として作成された、「これからのむし歯予防〜フッ化物を使って〜」の冊子にも詳しく安全性について紹介されています。しかもこの冊子の表表紙には、長野県衛生部と社団法人長野県歯科医師会の名前が記載されています。
 そこで、まず衛生部長にお伺いします。

(1)80歳になっても20本以上の歯を保つためとして、8020運動で「県民の健康につながる口腔の健康管理を推進する」と掲げているが、口腔の健康管理の本質をどう捉えているのか。また、口腔の健康管理で最も有効な施策とは何を考えておられるか。
(2)衛生部長は、フッ化物洗口を含めたフッ化物の応用と共に、虫歯の原因菌を除去するための歯磨きや、砂糖などの甘味料の取り方の啓発などにより、歯科保健をより推進していくと答弁されたが、フッ化物の応用についてどのように検討され、20年度予算に反映されているのか。その主な施策は何か。
(3)口腔の健康管理を進めるには、専門的知識を持つ歯科医師資格を持った職員によって進めることが相応しいと考えるが、20年度の態勢はどうなっているのか。
(4)健康増進計画を20年度に改定し、目標年度を24年度として目標を設定する予定となっているが、目標値をどのように設定されるのか。その具体的施策は何か。

 社会部においても、口腔ケア実技研修・口腔衛生指導研修など、19年度の事業として1月17日現在で、保育園2園を含み障害者施設等を、述べ123箇所、歯科衛生士の資格のある職員が訪問し指導しています。この成果をどう捉えているか。20年度の計画はどうなっているのか、社会部長にお伺いします。

1−2
 フッ化物洗口に対する啓発等の取り組みについて衛生部においては、フッ化物洗口の効果が分かっていながら、教育委員会等との連携が不十分など積極性はかけるものの、制約のある中で一定の理解をされ、推進されているものと伺えました。しかし、高齢化社会に向かい、医療費が全国で最低県といえども、社会福祉関係費の負担増や、歯の健康が全ての健康の原点であることを考えれば、やはり本県の歯科保健対策は、単に町村の事務だからと言って町村の行動を待つのでなく、行動意欲を呼び起こすような啓発促進活動を、強力に推進するべきであることを強く指摘しておきます。

 12月定例会でも触れましたが、8020とは乳歯の話でなく永久歯の問題であります。乳歯から永久歯に生えかえる学齢期は、むし歯の多発期であると言われています。むし歯は歯が抜ける原因の過半数を占めているとの結果が報告されています。だからこそこの学齢期に、学校現場で公衆衛生上の予防措置をとることは極めて重要なことであるのです。

 教育委員会は学校における「むし歯予防」については、むし歯予防に必要な歯の磨き方や、むし歯に必要な食生活を重点として指導している。としながら、フッ化物洗口については安全性の問題を心配されていました。安全性の問題は既に30年前から厚生労働省も全国歯科医師会も安全を認めていることでありますし、長野県歯科医師会でも既に「学校保健室におけるフッ化物の応用マニュアル」を作成し、フッ化物の安全性を明確に示しています。教育委員会としては最も身内でもある、成果を挙げている佐久市など、市町村教育委員会に尋ねれば分かることであります。関係団体の一切が安全性を保障されており、薬事行為や医療行為でないため、歯科医師や歯科衛生士が立ち会う必要も無いわけであります。本県の学校教育現場におけるフッ化物洗口を推進するに当たり、いささかも躊躇する必要性がないものと言えます。

そこで教育長にお尋ねいたします。
(1)本県の歯科保健計画において、フッ化物洗口の取組みを明確に推進していくべきと掲げていることを踏まえ、この問題を真正面から受け止め、フッ化物洗口を学校現場で実施されるために、積極的に取り組むべきと思うが教育長の所見をお伺いします。
(2)教育委員会では保護者に安全性の理解を求めていくことが必要と言われるが、どのような施策を20年度予算の、どの部分で取り組もうとされているのか。具体的な施策は何か。
(3)教育委員会は市町村の問題だとか、各学校と学校歯科医の考えに基づくといわれるが、学校現場から推進の声を待つのでなく、実施校の成果を踏まえ、もっと積極的に養護教諭に具体的に対応方法を指導など、実施に向けて一歩踏み込んだ事業を展開すべきと考えるが、教育長にお伺い致します。

 知事は、厳しい財政状況のもと、「選択と集中」により、限られた財源を重点的に配分することにより、計画を着実に推進するための種をまいたところであります。と説明をされました。80歳で20本以上の歯があると言うことは、単に歯の健康が問われるのみでなく、その人の生活面・文化面などあらゆる分野で、豊かさに溢れた生活が営まれることにつながります。このことは、その歯が抜けないために、抜ける最たる原因の「むし歯」を予防することなのです。その予防の最も優れた方法が4歳児から14歳児までの「フッ化物洗口」なのです。まさに、未来の県民のために的確な判断をして、長い年月をかけながらも、粘り強く施策を推進しなければならない課題なのです。長野県歯科医師会も、フッ化物洗口を始め医師派遣など、歯の健康管理に全面的に支援するとしていますので、健康長寿No.1を維持するためにもフッ化物洗口事業の選択をし、今、種をまくべきと考えます。
(4)知事は12月定例会の質問の折にも、フッ化物洗口の効果と安全性について理解を示されましたが、21年度にはフッ化物洗口の学校現場での集団実施に向けて、20年度において準備に入るべきと考えます。県庁部局と教育委員会と協議の機会を持たせるなど、強力に推進するための指示をだすべきと考えるが、そのお考えがあるか所見をお伺い致します。併せて、歯科医師資格のある職員を配置していくべきと考えるが所見をお伺い致します。

更に、口腔ケア実技研修・口腔衛生指導研修など、施設の熱い要望に応えるべく、20年度も事業を継続していくべきと考えるが、(通告はないが)知事のご見解をお伺いいたします。

1−3
 フッ化物洗口を長年実施して、2006年12歳児の平均むし歯数は0.99本と快挙を成し遂げた新潟県では、1981年(昭和56年)に第1期のむし歯半減10ヵ年運動をスタートさせています。当時DMFTは5.03本でしたが、四半世紀以上経過した今日には、この事業の進展に伴って0.99本と著しい改善が見られたのであります。更に、フッ化物洗口の開始が早かった市町村では、開始当時フッ化物洗口に参加した児童が既に成人になっており、二世代目に当たる児童生徒がフッ化物洗口に参加する時代を迎えています。その親たちのむし歯数は、フッ化物洗口を未実施の親に比べて半分以下となっているとの調査結果も出ています。まさに、学童時期に得られたフッ化物応用の恩恵が保持されていることが分かります。このことは、佐久市など県内においても実例として報告されています。学校現場において集団で行うことにより、安価で確実に実施でき、無理なく、むし歯予防ができる、学童期のフッ化物洗口は最も有効な歯の健康予防であります。
   「生活習慣病への県の取り組みについて」の島田議員の質問に、「子供のころからの食生活が大切である」と衛生部長は答弁されました。まさに、8020運動の目標達成させるにも、抜け歯の原因となる虫歯を最も予防できるフッ化物洗口こそ、子供の頃から実施することが、より効果が上がると考えます。

 和歌山県は、厚生労働省による「フッ化物洗口ガイドライン」の通達以来、平成16年には集団実施する学校等に対して、初年度に限りフッ化物洗口剤の現物給付を行うなど、フッ化物洗口事業を開始して、成果が上がってきています。本年度先進地でもある佐久市中佐都小学校で研修会の実施を計画されていることは、大いに評価をし、期待をいたします。
 いずれにしても、8020達成の鍵とも言われる、歯を効果的に保護育成するために、小学校等におけるフッ化物洗口を積極的に取り組むべきと、重ねて強く指摘させていただきます。

ページ上部へ戻る

2:林道を県管理道路に編入することについて

2−1
 2月2日は南佐久にとって記念すべき日となりました。村井知事も参加されて、長年、地域の念願でありました「中部横断自動車道」の佐久南と八千穂インター間の起工式が行われました。ようやく南佐久の高原野菜を始め、円滑な物流等が可能となり地域の経済効果や日常生活が、良い意味での変革が出来、長野県・東の玄関口でもある南佐久の夜明けを迎えることが出来ます。しかし、その先線であります長坂まで結ばれてこそ、ネットワーク化となり、それらの効果が現われるものであります。県におかれましても一日も早く整備計画路線となりますよう、引き続き地元町村と共に、国への要請活動に向けて、お力添えをお願いするものでございます。
 それにしても現在、道路特定財源や暫定税率について維持するべきか否か、国会で議論が行われていますが、地方の実情がどうであるのか、国民が本当に知りたいことなどが、与野党やマスコミも含め、本旨から離れた議論がされているようで残念であります。暫定税率等が維持できない場合は、この南佐久念願の夢も、いや長野県にとっても、この現実が幻となってしまいます。良識ある結論を願ってやみません。

 いずれにしても、将来的に道路財源は今のまま推移しても、地方にとっては厳しい情況には変わりはありません。その中においても各市町村からは道路の整備促進に加え、道路新設の要望は絶えない情況であります。特に、広域行政・広域観光・緊急医療・物流の短時間化などの要因により、隣接県に接する箇所の道路の整備の声は高まるばかりであります。全ての要望を叶えることは難しいことは私も承知しています。県でも道路計画を策定し進めてきたところでありますが、この問題においても厳しい財政状況のもと、「選択と集中」により、限られた財源を重点的に配分していくことが余儀なくされています。従来からの県道などは、財政の許される範囲で、年数はかかっても継続して整備が行われており、市町村もある程度は容認できておられることと推察できます。しかし、峠を挟み隣接県との県道の開設や既設県道の整備は、中々進んでいないのが現状であります。

 そこで、私は峠を挟む道路整備のあり方について、私見を述べるなかで、県の考え方をお伺いしたい。
 隣接する峠にはいくつかの林道や県道があります。林道を見れば、林道としてのみ活用されている林道もあれば、生活関連道路と利用されている林道もあります。県内では他県と隣接する林道が10路線ありますが、そのうち生活関連道路として利用されている道路は3路線あります。一方県が管理している県境の国県道を見れば、県管理道路として認定されている道路は47路線あります。その交通情況は、峠を越える国道を含め通常に通行されている県管理道路が37路線であります。冬季間閉鎖の県道は11路線、そのうち国道で冬季間閉鎖されるのは4路線あります。このように通行不可能や歩行者のみ通行可能と言う、名ばかりの県管理道もあります。

 南佐久の例を挙げてみれば、南佐久と群馬県との県境には国道を含め県管理道路が4路線ありますが、2本は狭隘で急カーブの多い道路で整備が急がれているものの、4駆の軽自動車がやっと通行できるが、普段は全面通行止めとなっている路線もあります。2本は冬期間閉鎖の道路であります。しかし、林道「大上線」は県道より道幅も広く生活道路として利用され、県境を越えて通勤や買い物客、医療機関などに利用されており、冬期間も通行可能となっています。

 そこで、これらの道路環境を見たとき、現実に生活道路として通行されている林道を、県管理道にし、少し整備することによって、周辺地域の利便性がより高まることが出来ると思います。周辺の整備など要望されている国県道が財政難のおり、いずれも直ちに整備が出来ないとするならば、この林道を県管理道とすることにより、数ある同じ地域住民の要望箇所のうち、せめて1箇所は応えられるなど、県財政が「選択と集中」により、効率の良い道路行政が可能となるものと考えられます。まさに、公共の福祉増進を図るため、地域固有の実情に合わせネットワーク化が必要と、土木部長が議員の質問に応えられていたことにつながります。

 この林道大上線に接続される国道299号線は、日本風景街道にも認定されており、生活道路以外においても、本県が目指す観光面に対しても期待がもたれるものであります。昨年、私は群馬県の織田沢県議と、通行不可能となっている県道などの現地調査を一緒に行いました。その県道の整備を熱心に要望されている住民に失礼を省みず、お叱りを承知の上で今回、財政難の折、現実にあった道路整備のあり方について、質問することといたしました。
  幸いこの林道は群馬県側を含め、全面舗装されております。長野県側は道幅も広く、多少のガードレールなどの交通安全施設などを施せば、より安全な道路となります。

(1)林道「大上線」を県道に編入し、長野県民のみならず隣接する群馬県民を含め、利用者の利便性をより高めるべきと考えるが、土木部長のお考えをお伺いいたします。
(2)この際、長野県から隣接県へつながる、林道及び県管理道などの路線を全て調査し、通常生活関連道路として利用している路線などを中心に、県管理道路とするなど道路網の見直しをするべきと考えるが土木部長および知事の見解をお伺いいたします。

2−2
 この大上線の県道編入については、本日3日群馬県議会においても織田沢俊幸県議が、群馬県側の大上線の林道編入について質問されております。群馬県としても林道大上線を県管理道に向けて、前向きな意向との情報もお聞きしております。本県としても、所定の手続きに基づいて編入申請がされましたら、県財政の現況を踏まえ、隣接する両県の地域住民の利便性を図るべき、速やかに処理がなされますことを期待いたしまして質問を終了いたします。

[2008.03.03 更新]

ページ上部へ戻る