• 長野県議会で発言している高見沢敏光

  • 定例会・代表質問・一般質問 - 長野県議会議員 高見沢敏光

  • 長野県議会で高見沢敏光がおこなった定例会・代表質問・一般質問の内容を掲載。


平成20年9月定例会・一般質問

1:財政の財源不足について

1−1
 厳しい財政環境の中での県政課題について、順次質問をいたします。
 本年度の県税収入の見込みの財源不足額が98億円から274億円に拡大した、と見通しを発表されました。このような環境の中においても県民の要望は、多岐にわたり、県に対し施策の要望や支援を求めております。限られたパイの中でどのように県民の要望に応えていくかが、今問われているところでもあります。この財源不足の対応として、減収補てん制度の活用により財源の確保に努めたいと、知事は提案説明で考えを示されました。しかし、この減収補てん債が実際に利用できるのは3月とのことであり、その間県民の緊急な要望にお応えしたり、当初計画の施策を進めるために支障をきたすことになります。色々な基金からの運用により本年度はやりくりできたとしても、来年度もこの景気が続くと予想されるだけに、21年度当初予算の財源確保がどうなるか心配がされます。

 財源確保のための諸施策は積極的に推進されていますが、これらは後年度でなければ実績として現われません。現在あらゆる基金のやりくりで賄い、不足する財源の手当てをされていることと思います。しかし、21年度以降の予算編成が困難になる県財政状況において、一層工夫していかなければならない現況であります。一例を挙げ、市町村振興資金貸付金の特別会計を見れば、ここ数年収入済み額が12億円程度で、貸付枠は4億円程度となっています。以前より市町村の利用状況も減少傾向となっています。

① そこで、国で言う埋蔵金とまではいきませんが、この際、これらの市町村振興資金貸付金など、独自で使える財源は有効活用し、中期総合計画に基づきながら、県民生活や経済環境の整備向上など、必要とされる施策を推進していく必要があると考えます。村井知事にご見解をお伺いいたします。

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2:現地機関の見直しについて

2−1
 行財政改革の一環の中で、組織のスリム化と将来の行政経費の削減を目指した組織再編の概要が発表されました。私はこの再編案はベストとは思っていませんが、現状においては基本的に評価できるものと考えております。しかし、その組織再編によって県民のサービスが著しく低下することや、単なるスリム化や人減らしであってはならないものと考えます。そこでいくつかの不安点や疑問点についてお尋ねいたします。

① 現地機関見直しにより、新たに生じる空きスペース及び空き庁舎の見込みはどうなっているのか。また、その見込まれる空き庁舎等はどのように活用されるお考えか。

② 南佐久ふるさと応援ステーションの廃止は、現況を見ればやむをえないと理解せざるを得ませんが、今までの住民サービスを低下させないために、町か郵便局あるいは商工会などに業務委託する考えはないか。委託されない場合、廃止に伴うサービス低下をどう補っていかれるか。 以上総務部長にお伺いいたします。

③ 統廃合によって、肥大化する建設事務所において2事務所分の対応や、維持管理部門の分散などにより、災害時等において指揮伝達など問題は生じないか。あると考えられるとすれば、その対応はどのようにお考えか。 建設部長にお伺いいたします。

2-2
 現地機関の再編により住民サービスの低下や、緊急時の対応に支障がないとのことですが、更に幅広く意見を聴取し、事務所や施設から遠くなる都市部以外の、地域住民の利便性が欠くことの無いよう、特に留意していかれます事を強く要望いたしておきます。

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3:県立病院の地方独立行政法人へ移行について

3−1
 県立病院の地方独立法人化に移行されることは、私も以前の代表質問で、早く公営企業法の全部適用か、独立法人化するべきと質問した経緯があり、基本的に賛同できるものであります。しかし、今までの説明を伺う限り心配される事項が見受けられます。病院経営の安定は、県民のための地域医療サービスの充実と、医師確保にも重要な課題であります。そこで数点質問いたします。

① 県の移行案では、5県立病院を一法人としてし、その5病院を統括する理事長を1名設置するとしています。人事・給与・予算執行等は自己決定とされていますが、設立団体は県で、理事長・監事は県が任命するとなっています。経営改善する立場の理事長が、県組織の一ポストの理事長でもあり、本来の理事長としての役割を遂行するために、思い切って権限を発揮することが出来るか心配されます。また、5病院の院長及び事務長においては、院長・事務長の上に統括する理事長がいることとなり、現場での権限はどの範囲まで及ぶのか。権限が及ばないとすれば従前と変わらず、経営改善は期待できないと考えられるが、いかがか。

② 地方独立行政法人となった病院に、県が不採算病院に関する経費や高度医療に関わる経費に対する支援は容認できるが、赤字になった場合一般運営経費等の支援まで行うとすれば、従前と変わらず経営改善に結びつかないと思われるが、いかがか。

③ 医師・看護士等は法人職員となるが、一般事務職員等は法人職員としないということは、公務員としたままの身分で移行となり、企業人意識を高揚させ経営改革をしようとする、本来求められる独立行政法人としての目標から異なると思われるが、いかがか。 以上、病院事業局長にお伺います。

3−2
 地方独立行政法人について、5県立病院を一法人として統括する方法には問題があると考えます。統括した後に理事長を置き、各病院には経営・医局を統括する実質責任者がいない。医局と職員とが民と公の立場も異なった形で同居し、単なる仕組みを変えただけで従前となんら変わらない。むしろ複雑となり指揮命令伝達が伝わりにくくなり、目指す経営改善にはならないと考えます。
* 私は理事長職をなくし、病院事業局長が5病院を統括し、各病院に権限を持った責任ある統括責任者を置くべきと思うが、村井知事にお伺いいたします。

3−3
 地方独立行政法人となっても県として県民の医療を守るために、地域の中核病院として、また、僻地における医療サービスの提供を継続していくためにも、更に、不採算医療と高度・特殊医療の分野などに、適正な負担金の確保はすべきであることは当然のことと理解しています。しかし、何のために県立・県営から地方独立行政法人に移行させるのか、その趣旨が非常にあいまいで、むしろ県民への医療サービスがマイナスに繋がるばかりか、経営改善どころか将来県の負担が多くなる恐れがあります。十分検討を加え制度の見直しをするべきと強く指摘いたしておきます。

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4:高校再編について

4−1
 本定例会前に高等学校再編計画の骨子が示されました。私は以前から高校改革に関わる再編計画等については、生徒数が減少する現況を鑑みたとき、今 県議会議員の立場を頂いている私たちとして、冷静に将来の望ましい県立高校のあり方を考え、地元や地域の皆さんと時に意は異なっても、勇気を持って魅力ある高校づくりと、教育の質の向上を求め、説明責任を果たし判断していかなければならないと考えています。その上で、県教育委員会が示された骨子案から、疑問点等を質問いたします。

① 産業教育審議会の審議結果から、異なる学科の統合により総合的に職業教育を提供できる「総合技術高校」も、再編案の視野に入れていかれるとのことでありますが、「総合技術高校」についての具体的考え方・構想はどのようにお考えか。

② 新設でない場合は、複数校を対象に統廃合となるが、技術専科の職業科以外に普通科も設置している場合もあるが、どのような再編を考えておられるのか。

③ 個々の再編計画ごとに実施年度等のスケジュールを定め順次実施するとしているが、12月の発表時において地域での共通認識が醸成されていない場合は、どのように扱うのか。

④ 多部制、単位制については、午前・午後・夜間の三部制を計画されているが、今後の生徒数の状況や教師の配置等を考えたとき、二部制にした方が良いと考えるが、いかがか。 以上教育長にお尋ねいたします。

4−2
 次代を担う子どもたちの人生を左右するだけに、前回の過ちを繰り返さないために、慎重に且つ十分納得される説明をされ、将来に禍根を残さないよう進められますよう要望しておきます。

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5:小規模な町村における高齢者介護と地域福祉施設の考え方について

5−1
 高齢者介護と地域福祉施設等に関わる共通する主な現況は、総人口は減少傾向であり、前期高齢者(65~74歳)は横這いですが、75歳以上の後期高齢者は増加傾向にあります。また、今後、介護認定者の増加とともに認定者は重度化するため、身近に在宅を支える介護施設サービスが必要とされています。また、認定者の40%以上が非課税世帯の町村もあるなど、低所得者が多いのも現況の特徴であります。更に、介護認定者の20%は独居、30%は老々居、合計約50%が高齢者のみの世帯で、暮らしの不安を抱えています。その上、認定者の80%程度は何らかの認知症状があるなど、認知症高齢者の増加も介護者を含め暮らしの不安を一層増長しています。

 これらの現況から地域での共通した課題は、小規模町村住民や首長さんは高齢者介護施設の充足感がない。(老後の安心感がない) これまで高齢者介護施設を圏域の計画単位で進めてきたが、国の参酌標準値に当てはめると、小規模町村の地域では該当高齢者は多くいても、施設設置基準に満たさすことが出来ません。どうしても人口集中地域に介護施設が集まってしまう傾向があります。そのため、現実的に小規模な町村に介護施設がないことになります。(高齢者が住む自分の町村に介護サービスがない)結果的に、高齢になって介護が必要になると住み慣れた地域に住めなくなり、介護(Care)を求めて他の市町村にある施設を渡り歩くこととなります。

 ざっと挙げただけでも、このような多くの課題が小規模町村における高齢者介護問題の解決に、大きな支障の原因となっています。

 昨今、小規模地域密着型計画が進められていますが、町村単独で計画することが難しい現況であります。例えば、A町に設置されたグループホームに、A町が指定した場合は原則的にはA町の住民しか利用できず、その施設にもし空き室ができても隣接する他町村の住民は自由に利用することが出来ない。だからといって、小規模町村では財政厳しい折、住民の要望に沿って、それぞれの町村ごとに施設を設置することは不可能な状態です。

 また、高齢者人口が多くなるこれからは、在宅において地域や施設からのケアが望まれますが、小規模町村内には在宅支援機能や施設機能が少ないかほとんど無いため、近い将来には在宅での見守り安全度は低下し、施設等においてのケアのバックアップが必要となります。そこで、在宅での見守り安全度をより高めるためにも、「住む機能」と「食事(配食)機能」・「見守り機能」を中心にしたシンプルな拠点を身近に整備することが必要です。まさに地域で望まれているのは、「シンプルな見守りと暮らしの安全」であります。

①  そこで、ケアの精度を高め見守り安全度を高めるために、複数の小規模町村が合同で、グループホーム・認知症通所介護・特定施設・介護福祉施設等の地域密着型施設や一般型通所施設、認知症以外の高齢者も利用できるような施設を一箇所に設置し、それぞれ参加町村で指定しあい、合同で地域密着型の施設が整備できるようにするべきと考えます。 小規模町村による高齢者を支える機能整備をより高めるため、長野県発『高齢者のための見守りと暮らしの安全事業』として、構造改革特区という扱いでなく、近隣町村と共同で地域密着型施設を、県独自で認めていくべきと思うが、いかがか。

② 地域密着型施設の計画は市町村が行い、施設の実施運営は社会福祉法人等の民間が行っているのが実態でもあります。しかし、施設整備交付金が少なく、事業主の施設整備負担は増大するばかりで、利用者負担(ホテルコスト増)がそのまま多くなっているのが現状であります。それらを少しでも軽減していくために、地域密着型施設整備事業者に何らかの補助システムができないか。 以上社会部長にお伺いいたします。

5−2
 近隣町村と共同で地域密着型施設については可能であるとのことであります。小規模町村としては高齢化人口が増加する中で、施設入居待機者など高齢者対策に大きな前進を見ることが出来ると考えます。
* 長野県発『高齢者のための見守りと暮らしの安全事業』は、道路においては高知県が全国に先駆けて「1.5車線化道路」を県独自で実施し、今では国がその施策を推進していることと同様に、長寿県長野を持続させていくと同時に全国の小規模自治体の高齢者対策のために、長野県が全国の先陣を切って実施していくべきと考えますが、改めて村井知事のご見解を伺いいたします。

まとめ
 知事におかれましては積極的で意欲あるご答弁を頂き、厳しい県財政の折ではありますが、今後に希望が持てるものであります。しかし、県立病院の地方独立行政法人へ移行問題など、更に研究検討が必要な県政課題が山積しておりますが、議会及び県民の声を十分反映していただきますことを、強く要望させていただき、私の質問を終わります。

[2008.09.26 更新]

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